『アマゾン・ドット・コムの光と影』 横田 増生(著)

【評価】 ★★★★
【一言】 自社の暴露本もamazonは売る

IT産業という一見華やかに見える業界の舞台裏では、いったいどんな人たちがどんな思いで働いているのか。 どんな作業が行われているのか。 それを自ら体験してみたかった。 (p188より引用)

4795843422潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影―躍進するIT企業・階層化する労働現場
横田 増生
情報センター出版局 2005-04

by G-Tools


【感想】
日頃からamazonサイトを見ている身としては、かなり興味深い内容でした。
図書館で予約してから借りられるまで時間がかかりましたが、待っていて良かった!
(※amazonのレビューを読むだけでも雰囲気が伝わります。興味ある方はぜひ。)

フリーのジャーナリストである著者が本の物流センターにアルバイトとして潜入し、その成功の秘密を探るという内容。

・・・なんですが、私は著者の体験したバイト風景、サブタイトルになっている「階層化する労働現場」(第3章 空虚な職場に集う人々)の部分が一番面白かったです。

本としては、時事ネタも多いので数年後に読んだらどうかな~という感じですが。
ハリポタ新刊予約の件や「パイレーツオブカリビアン」のDVD発売など、今だから通じる話なのでは?


【以下、ネタバレ注意】

前述した通り、著者が潜入したのはamazonの本社ではなく、日本通運の子会社が運営する本の物流センター

・ システム化が進む一方で、アルバイトは完全に使い捨て
・ 全く向上心を抱けない労働現場
・ 雇用者と被雇用者のドライな関係(当然、人の出入りは激しい)
・ バイト層は中高年のフリーターが大半

この部分から「向上心」を見出せない、努力する気も起こらない環境は本当にダメだとつくづく感じました。
(システム化されているのでサボることはできない)

そして、著者が昔読んだというトヨタ季節工のルポ『自動車絶望工場』からの考察が上手い。

トヨタの工場が「絶望工場」足りえたのは、当時はまだそこに“希望”があったからにほかならない。(中略)アマゾンの職場にはそんな希望さえ求めることは難しい。 この“希望”の有無こそが、トヨタとアマゾンを隔てる決定的な違いである。 (p121より引用)


「絶望」は「希望を抱くこと」を前提になりたっているという部分に納得しました。
その通りですね。





【関連記事】
感想 『自動車絶望工場』 鎌田 慧(著)


4061830961自動車絶望工場―ある季節工の手記
鎌田 慧
講談社 1983-09

by G-Tools





【拝見した感想】
chisaの水色blog」さん

関連記事
スポンサーサイト
この記事がよいと思ったら、拍手ボタンをクリックして頂けると嬉しいです。  * web clap *

テーマ:オススメの本の紹介
ジャンル:本・雑誌

タグ:Amazon.co.jp

Welcome!



はじめに
管理人にメール 

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へにほんブログ村 その他生活ブログへ

現在の閲覧者数:
2006年からの訪問者数:

Amazon.co.jp

記事検索(ブログ内)

 

Lc.ツリーカテゴリー

【全タイトルを表示】

「+」「-」のクリックでツリーが開閉します。

おすすめ漫画[連載中]

○『シュトヘル』『甘々と稲妻』紹介記事

『シュトヘル』伊藤悠/小学館
シュトヘル1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル(2) (ビッグコミックススペシャル) シュトヘル(3) (ビッグコミックススペシャル) シュトヘル 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル(5) (ビッグコミックススペシャル) シュトヘル 6 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 7 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 8 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 9 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 10 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 11 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) シュトヘル 12 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

『甘々と稲妻』雨隠ギド/講談社 甘々と稲妻(1) (アフタヌーンコミックス) 甘々と稲妻(2) (アフタヌーンコミックス) 甘々と稲妻(3) (アフタヌーンコミックス) 甘々と稲妻(4) (アフタヌーンコミックス) 甘々と稲妻(5) (アフタヌーンコミックス) 甘々と稲妻(6) (アフタヌーンコミックス)

となりの怪物くん[完結]

となりの怪物くん(13) <完> (デザートコミックス)
○『となりの怪物くん』紹介記事
○ヤマケンについて語る。
○7巻[特装版] 感想
○8巻 感想
○9巻 感想
○10巻 感想
○11巻 感想
○12巻 感想
○13巻 感想
○FAN BOOK 感想

楽天

月別アーカイブ

11  09  08  06  05  03  02  01  10  08  04  03  02  01  12  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  09  08  06  05  04  03  01  12  11  10  09  08  07  06  05  03  01  12  11  10  09  08  05  03  11  10  09  07  06  03  12  08  07  06  05  04  01  12  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  09  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  04  03  02  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01