映画『あらしのよるに』

2007.04.14 01:09|映画ブログの記事一覧
【評価】 ★★★☆
【一言】 ラストが子供向け

あらしのよるに スタンダード・エディション
きむらゆういち 杉井ギサブロー 中村獅童
B000EWRH46

※以下の感想にはネタバレを含むのでご注意下さい。

【感想】

全体的な感想としては、まあまあ楽しめました。
絵本と小説を読んでいたので、ストーリーも知っていたし、戸惑うことなく最後まで視聴。

見所としては、序盤の映像が一見の価値ありだと思います。
特に嵐の前の自然描写や、嵐の夜の小屋の場面が秀逸。
暗雲の様子は、力が入っていて感心しました。

結末は映画がいちばん子供向けですね。
絵本と似ているけど、こちらの方が明るく大団円な感じがします。
悲壮感は全くなく、爽やかなハッピーエンドになっていました。

絵本の最後は、『月の中にうつったその影は、もう、ヤギでもオオカミでもなく、ただの二つの生き物の姿だった。月は静かに、空高く、昇っていった』という静謐な終わり方。
一方 小説ではさらに踏み込み、二匹の死が明確になっています。

私好みの結末は、絵本版です。
映画は子供向けなので、あのハッピーエンドで構わないと思いますが、ちょっと安直な気がしないでもありません。

ストーリーに関しては、世間でも言い尽くされた『本当に友情なのか』という点。
私の目から見ても、あの二匹の関係は、友情の粋を超えていると思います。
だって途中からの展開は、駆け落ちでしょう?(笑)
でも二匹を雄と雌にしたら「種族を超えた友情」から「男女の話」になってしまので、あのような形に落ち着いたんでしょうね。


しろいやみのはてで―あらしのよるに特別編しろいやみのはてで―あらしのよるに特別編
きむら ゆういち あべ 弘士

講談社 2004-10
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メイをあの丘の上に連れて行ったのは、訳があったんすよね。
なんたってあの丘は、おいらの秘密の場所。
子供の頃から、悲しかったり辛かったりする度に、いつも一人ぼっちで月を見ていた場所。
だからその場所で、メイと一緒に見たかったんでやんすよ。
世界で一番きれいな月を。
こいつなら、分かってくれそうな気がして・・・・・・。
(注1)
 

仲間たちの言うとおりに生きる方がどんなに楽なことか。
自分を殺して生きるか、自分を生かして死ぬか。
この二つからどちらかを選ばなければならないんだとしたら・・・・・・
(注2)


おいらがオオカミであんたがヤギ。
ぜんぜん違うから面白かった。
一緒にいる全ての時間が楽しかった。
それなのに、ずっとずっと一緒にいたら、お互いの違いが許せなくなった。
ぶつかって、我慢して、はきだして。
心の中に嵐が吹き荒れて、そりゃあ毎日毎日大変でやんした。
それを乗り越えたから、おいらたち、今は、本当の友達になったんでやんすよね。
(注3)

『しろいやみのはてで』きむらゆういち,講談社,2004より引用  
(注1)p16-17 (注2)p21 (注3)p25-26



原作の絵本は、予想外に好評で続編が刊行されたせいか(真相は知りませんが)、1巻とそれ以降の雰囲気が違います。
私はこの特別編『しろいやみのはてで』が、作品の主題を描いているような気がして、ぐっときました。切ない!


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『まんげつのよるに』―シリーズ総括(ネタバレ有)
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テーマ:TVで見た映画
ジャンル:映画

コメント

はじめまして。
先日はうちのブログにコメント残してくれてどうもありがとうございます。

確かにあれは「駆落ち」でしたね。(笑)

ランキング押させていただきますっ。

いらっしゃいませ

bebeさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
わざわざ当ブログの記事まで見て下さって嬉しいです。

>確かにあれは「駆落ち」でしたね。(笑)
多くの視聴者が思ったことだと思います(笑)
非公開コメント

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