『Op.ローズダスト』 (ネタバレ感想)
【注意事項】
※『Op.ローズダスト』だけでなく『亡国のイージス』や『川の深さは』の話も含んだネタバレとなりますので、未読の方はご注意下さい。
※真剣なファンの方にはオススメできない内容かもしれません。
※かなり偏った感想です。
※ネタバレなしの記事は、こちらから。

【ネタバレ感想】
■『Op.ローズダスト』に対する個人的な期待度
熱心なファンの人にとっては、3年ぶりの長編ということで待望の新刊だったと思います。
私自身は昨年末にDAISシリーズを初めて読んだので、待ちわびる時間はありませんでした。
また個人的に、このシリーズでは『亡国のイージス』が最高傑作と思っているので、新刊に対してイージス以上の感動を求めていませんでした。
「いつものパターンで、楽しめるだろう」という予測の元での読書です。
読後の感想としては、予想通りの満足感。
■主人公・丹原朋希について
DAISシリーズ名物。
陰のある少年ポジションにいる彼ですが、「ぬるく、甘く、かわいい人・・・(笑)」というのが私の所見です。
年齢は24歳なのに、あまり大人という印象を受けませんでした。
むしろ20歳前後だった同シリーズの主人公少年、保(たもつ)や行(こう)の方がシビアな感じ。
リクルーターにスカウトされた理由も、エピソードは如月行と被りますが、身内殺しの動機としては、やや弱い。
まあ姉を自殺に追い込んだ叔父を許せない/我慢できない・・・というのは分かりますが、行と比べると、「ぬるい」気がします。
■『Op.ローズダスト』で、悶えた所
今回、読書中に悶えたのは、あの部分。
そう。 訓練キャンプの犬!
読んでいて、「また…?」「また、あのエピソード!?」と不安で胸がいっぱい。
いや〜、シロ話が残酷だったので、「何度もやられても困ります」という心境でした。
結論としては、あの悲劇が繰り返されず、良かった(笑)
一功、Good Job!
二人の出会いの場面は、けっこうお気に入り。
■『Op.ローズダスト』で、笑った所
「手ぇ出したら殺すぞ」 こちらに振り向けられた目は静かな殺気帯びていた。 (上巻p271)
愛娘の身を案じる父親と、その殺気に驚く朋希。
このセリフ『川の深さは』では、保が桃山さんに言ってました。
今回は立場が逆ですね〜。
この後の並河さんと朋希の会話が好きです。
「・・・・・・いただきます」
恵理は微笑顔で頷き、台所の方に歩いていった。おれはバカだ。朋希はがっくりと頭を垂れた。 (上巻p322〜p323)
ホント、バカ。
何なの、この人。 かわいい。 面白すぎる。
これを読むと笑っちゃうんですよね。
並河の娘・恵理に「クッキーでお茶にしませんか?」と誘われ、潔く断るはずが断れない姿が。
幸福を求める本能に負けたってこと?
この場面 『亡国のイージス』で、如月行が(シロ似の)菊政を追い払えなかったのと重なります。
彼は“優しさ”から出来なかったんですが。
こういう違いから今回の主人公は、ぬるいと思うのですよね。
それにしても娘さん絡みのエピソードは、微笑ましくて良いです(笑)
病院の前でウロウロしたり、三佳の名前を出されてコーヒー噴出しそうになったり、動揺しすぎで笑えます。
■『Op.ローズダスト』で、切ない所
並河 「なぜ、殺した……?」
朋希 「正当防衛です」
並河 「ふざけるな」「おれの目は節穴じゃないぞ。狙ってやったな。なんでだ」
朋希 「・・・・・・友達だから」 (上巻p414)
他にもあると思いますが、こういうのに弱いんです。
「元・仲間のよしみで、廃人にされる前に殺してくれ」と頼まれ、やむなく・・・みたいな。
平静を装っているけど、本当は深く傷ついている。
■不思議少女・三佳
かつて朋希と一功が愛した女性。
ROSEDUSTという「新しい言葉」を生み出した人。
若干19歳で殺害され、いつまでも儚く美しい特別な少女。
・・・のはずですが、申し訳ありません。
そんなに魅力を感じないんですよね、彼女に。
嫌いとまではいきませんが、そんなにいいかな〜と。
ミヒャエル・エンデのモモに感情移入できないのと同じ?
不思議少女が苦手なのかもしれません。
あとオペレーションLPのLPがリトル・プリンセスの略というのも…。
ネーミングセンスが微妙。
■『Op.ローズダスト』で、突っ込みたい所
朋希が恵理の携帯に送った「別れの挨拶」メール。
内容は問題ありません。
今までの感謝の気持ちを一生懸命、伝えようとしているのが分かります。
しかし。
初めてのメールにしては、文章が長すぎると思いませんか?
携帯で文字打ちして送信するのって、けっこう面倒ですよね。
あれだけの文章を打つのに、どれだけ時間がかかったんだろう。
誤字脱字もないし、さすがDAISメンバー!! (というオチ?)
■『Op.ローズダスト』で、ちょっと良い場面
「なあ、丹原。 入江はおまえを試してるんだって言ってたよな? でもおれには別の感想がある。 あいつは多分、おまえに止めてもらうのを待ってるんだ」 (下巻p261)
こういう場面も、何となく好み。
並河さんの言う通り、一功は朋希に止めてもらうのを待っていたんだと思います。
本当はこの場面、朋希と並河さん・一時の別れの場面なので、ぐっとくるハズなんですよね。
でも、このシリーズは並河さん的おじさん主人公は、いつも無事なので、それを考えると緊迫感が薄れて、ついつい軽い気持ちで読んでしまいました。
■一功と恵理
最後、決着がついた後の場面について。
わざと急所をはずして朋希を生かし、逃げるように言う一功。
「待っています。帰ってきて下さい。」とメールを送った恵理。
他人に背中を押されて、やっと動ける朋希を見て、やっぱり最後まで「ぬるく、甘く、かわいい人・・・」と思いました(笑)
別に非難している訳ではありません。
かわいいので、笑わせていただきました。
ちなみに一功も割と好きです。
おしまい。
【読書の助け】
⇒ Op.ローズダスト 主な登場人物一覧表
⇒ ローズダスト関係地図 (作成者: jidoriblogさん)
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